Phosphene 5.0にアップデート!新機能と変更点を調べてみた

Phospheneとは

Phosphene(フォスフェン)は、Mr. Bizarro氏が開発したオープンソースのAI動画生成アプリです。Apple Siliconを搭載したMac上で、LTX-2.5やMiniMax H3(Hailuo)などのAIモデルをローカルで動かし、テキストや画像から音声付き動画を生成できます。
動画だけでなく、AI画像生成、音楽生成、キャラクター学習、動画編集などにも対応しています。

前回の記事では、CodexでPhospheneを構築し、AIキャラクターの日夜美彩さんに日本語を喋ってもらうところまで紹介しました。
今回はその続編です。
前回使用したバージョンは4.19.16でしたが、2026年11月7日には5.0.4にアップデートされました。
大きなバージョンアップということで、追加された機能や変更点、削除された機能があるのかなどを調べてみました。

今回の記事は全面的にChatGPTのリサーチに依存しています。

Phosphene 5.0で何が変わったのか

今回のアップデートで目立つのは、Mac専用アプリの登場と操作画面の刷新です。
それ以外にも、画像生成や音声生成、リップシンクなどが強化されています。
まず、4.19.16から5.0.4までの主な変更点を表にしました。

項目変更内容
Mac専用アプリPinokioを使わずに起動できるネイティブアプリが登場
操作画面レイアウトを再設計。モデルに合わせて設定項目を切り替え
Speechテキストから音声を生成し、リップシンクに利用
FLUX 3 Klein画像生成の標準モデルに変更
P-H3-Image最大8メガピクセルの画像生成モデルを追加
画像生成速度P-H3-Imageの標準的な生成速度が約5倍に改善
BenchMacのAI生成性能を測定・比較
Clean up soundH3 Fast動画の音声を作り直す機能が無料化
Reference pictureH3の人物参照画像機能が無料化
リップシンク映像と音声のタイミングを補正
Hailuo H3Macアプリでのセットアップを自動化
One Shot画像を開始フレームに使う際の不具合などを修正
iPhone RemoteiPhoneから生成を操作・確認するPro機能
Pro有料プランを導入。高速生成やリモート操作などを提供
アップデート自動更新の検出、ダウンロード再開、エラー処理を改善

動画生成そのものの進化だけでなく、アプリ全体の使いやすさや安定性にも手が入っていルようです。

Pinokioなしで動くMac専用アプリが登場

これまでPhospheneを利用するには、主にPinokio経由でインストール・起動していました。
バージョン5.0からは、Pinokioを必要としないMac専用のネイティブアプリが提供されています。

既存のPinokio版が廃止されたわけではなく、どちらも利用できます。
Macアプリでは、すでにPinokioでダウンロードしたAIモデルを再利用する機能も用意されています。モデルを最初から全部ダウンロードし直す必要がないのは助かります。
また、アップデートの確認やインストールもアプリ内で行えるようになりました。

5.0.4では更新処理がさらに改善され、通信が途中で切れた場合でもダウンロードを再開できるようになっています。更新の確認はアプリ起動時と、おおむね10分以内の間隔で行われます。
アプリ本体のダウンロードサイズも約80MBから約11MBに縮小されました。ただし、初回起動時には別途必要な実行環境を取得する仕組みです。

操作画面が新しくなった

バージョン5.0では、操作画面も再設計されています。
各画面の最初にモデルの選択欄が配置され、選択したモデルに応じて設定項目が切り替わる仕組みになりました。
LTX-2.5とMiniMax H3では利用できる機能や設定が異なりますが、選択中のモデルに必要な項目が表示されるので、以前より設定内容を把握しやすくなっています。
画面全体のデザインも整理され、ダークモードは黒を基調とした表示に変更されています。

Phosphene 5.0の操作画面
左側の拡大画面

新しい画像生成モデルが追加された

今回、画像生成機能にも大きな変更がありました。

FLUX 3 Kleinが標準モデルに

Black Forest Labsが開発したFLUX 3 Kleinが、画像生成の標準モデルになりました。
テキストから画像を生成するだけでなく、参照画像を指定して編集することもできます。
FLUX 3 Klein自体は4.19.14で追加されていたので、4.19.16からの比較では新規モデルではありません。今回は標準モデルへの変更です。
参照画像は最大10枚まで扱えます。
公式の計測では、M4 Max・64GBのMacで、初回の準備後は1枚あたり約50秒で画像を生成できるとされています。

P-H3-Imageが追加

Pruna AIによる新しい画像生成モデル、P-H3-Imageも追加されました。
MiniMax H3をベースにしたモデルで、写真、映画のワンシーン、ポスターなどの画像生成を想定しています。
特に、画像内に短い文字を正確に描画する機能が特徴です。
プロンプトに短い文字列をダブルクォーテーションで囲んで指定すると、その文字列を画像に反映できます。

画像サイズは次のとおりです。

品質画像サイズ
Fast約1.5メガピクセル
Draft2メガピクセル
Standard4メガピクセル
High8メガピクセル

Fastは5.0.3で標準選択になったモードで、従来より生成速度が大きく改善されています。
公式発表では、M4 Max・64GBのMacで、以前は約5分かかっていた画像生成が約1分になったとのことです。
なお、P-H3-Imageは48GB以上のメモリとHailuo H3のインストールが必要です。現時点では参照画像による編集には対応していません。

モデル画面

Speechとリップシンクの連携

今回追加された機能で興味があるのが、Speechとリップシンクの連携です。
テキストを入力して音声を生成し、その音声に合わせて人物の口を動かすことができます。
これまでもリップシンク機能はありましたが、テキストから音声を作り、そのまま人物に喋らせるという作業が、ひとつの流れで行えるようになりました。
また、4.19.18で導入された修正も5.0に含まれています。
以前は、リップシンクの際に口の動きが音声より最大約0.25秒早くなる場合があったそうです。現在は生成後に映像を確認し、必要に応じてタイミングを補正する処理が加わっています。
ただし、顔がはっきり映っていない場合や、歌唱などでタイミングを判断しにくい場合には補正されないこともあるそうです。

前回、美彩さんに日本語を喋ってもらったので、この変更は気になるところです。発音やイントネーションに加えて、口の動きがどの程度改善されているのか試してみたいと思います。

Speech画面 ※画面はつなぎ合わせています

Bench機能が追加

新しい機能として、Bench(ベンチマーク)も追加されました。
自分のMacでAIモデルを動かしたときの性能を測定し、ほかのMacと比較できます。
AI動画生成では、同じモデルと設定でもMacのチップやメモリ容量によって生成時間が変わります。
ベンチマークを利用すれば、自分のMacがどの程度の性能なのか、ほかの構成と比較する際の参考になりそうです。

Hailuo H3の改善

MiniMax H3(Hailuo)にもいくつか変更があります。

ひとつは、H3 Fastで生成した動画の音声を作り直す「Clean up sound」が無料になったことです。映像はそのままに、音声だけを再生成できます。
また、人物の参照画像を使用する「Reference picture」も無料で利用できるようになりました。
人物を固定して複数の動画を制作する場合には、便利そうな機能です。
さらに、Macアプリ版ではHailuo H3のセットアップが自動化されています。すでにモデルが保存されていれば、必要な準備をバックグラウンドで実行します。

One Shotや動画生成の安定性も改善

長い動画を生成するOne Shotでは、画像から動画を開始した際に失敗する不具合が修正されています。
また、動画生成時のクラッシュ、モデルファイルの不足、LoRAの不整合などに対するエラー処理も改善されました。
例えば、必要なモデルのダウンロードが途中で止まった場合、以前は生成を再開できずエラーになることがありましたが、現在は途中からダウンロードを継続できるようになっています。
LoRAのファイルが削除されていたり、選択したモデルに対応していなかったりする場合も、原因がわかるメッセージが表示されます。
大きな新機能ではありませんが、こうした改善は実際に使用する際のストレスを減らしてくれそうです。

有料のProが登場

バージョン5.0から、従来の無料版に加えて、有料のProという選択肢が設けられました。
Proでは、動画や画像の高速生成、iPhoneからのリモート操作、優先サポートなどが提供されます。

主な違いは次のとおりです。

機能FreePro
LTX-2.5動画生成○○
MiniMax H3動画生成○○
画像生成・編集○○
Music Studio○○
Speech・リップシンク○○
Bench○○
H3 Flex Turbo高速生成―○
一部の画像・動画高速化通常速度高速化
iPhone Remote―○
優先サポート―○

Proの高速化はモデルや生成モードによって異なり、すべての動画生成が高速になるわけではありません。
iPhone Remoteは、iPhoneからMac上のPhospheneに接続し、生成の開始や進行状況の確認などを行う機能です。
Macから離れた場所でも操作できるのは便利そうですが、Proライセンスが必要です。

なお、2026年11月8日時点の公式更新履歴では、Proの機能は実装されていますが、一般向けの購入受付はまだ開始されていないと説明されています。

無料版の機能は削除されたのか?

気になるのは、有料版の登場によって、これまで無料だった機能が使えなくなるのではないかという点です。
この点について、開発者は公式リリースノートで、従来無料だった機能は取り上げていないと明記しています。
つまり、既存の無料機能をPro専用に変更したのではなく、有料版に追加機能や高速化などを設ける方針です。

削除された機能や変更された仕様

4.19.16から5.0.4までのリリースノートでは、既存の主要機能が廃止されたという発表は確認できませんでした。
ただし、一部の機能には変更や制限があります。

項目状況
Pinokio版継続して利用可能
LTX-2.5継続して利用可能
MiniMax H3継続して利用可能
H3 Flex継続して利用可能。一部のモードには制限あり
FLUX 3 Klein標準の画像生成モデルに変更
旧画像生成モデル一括削除の発表なし
Free版継続。既存無料機能は維持
Pro専用の高速化新たな有料機能として追加

H3 Flexのプレビューモードでは、Keyframes、Extend、Lip-sync、Add soundなど、対応していない機能がグレー表示されます。
これらはPhosphene全体から削除されたわけではなく、選択したモデルでは使用できないことを明確にしたものです。
また、5.0.4では初期設定画面の必要メモリ表示も更新されています。音楽生成は16GBから、キャラクター学習は軽量設定で24GBからという案内になりました。

これはセットアップ上の対応範囲の変更であり、すべての生成条件で快適に動作することを保証するものではありません。

今後のテスト

今回は、公式のリリースノートをもとに、4.19.16から5.0.4までの変更点を調べてみました。
まだ新機能をすべて試したわけではないので、実際の使い勝手や生成品質については、これから確認していくつもりです。

特に気になっているのは、Speechによる日本語音声生成とリップシンク、そしてP-H3-Imageによる高解像度画像生成です。
Mac専用アプリも登場したので、Pinokio版との違いも試してみたいところです。
それにしても、前回の記事を書いてから数日でメジャーバージョンアップとは、開発のペースが速い。
こちらがテストしている間に、また新しいバージョンが出てしまいそうです。

参考資料

※本記事は2026年11月8日時点の公式リリースノートをもとに作成しています。生成速度などの数値は開発者による計測結果であり、実際のMacの構成や設定によって異なります。

リサーチ・文章作成:ChatGPT

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