【2018年】ZazzleにW-8BENを出さないと税金30%取られる!

本記事の対象

本記事はZazzle等のPODサイト、シャッターストック等の画像素材販売サイト等からの個人事業主(従業員を雇用していない日本に居住し※日本国籍を有するデザイナー、イラストレーター、漫画家、アーチスト、フォトグラファー、作家、アフェリエイター等)へのロイヤリティ支払いに関する米国源泉税に限定して書いています。
それ以外の利子・配当金・留学等の情報は扱っていませんのでご了承ください。
※日本国籍でない方は自国の法律が適用されますので、この記事では対象外です。
例えば日本居住の米国市民の方はW-9フォームの提出となるようです。

ご注意!

この記事はネットの情報を基に書かれたものであり、著者は税務関係は全くの素人です。不正確な情報が含まれている可能性があります。
正確な情報を心掛けていますが、決して完全または最新の情報ではありません。正確な情報を得るには税務のプロに相談されること、または最新の複数の情報源に当たることをお勧めします。

また2014年に新たな法律(FATCA)が出きたため、それ以前の他のW-8BENの記事とは異なっている場合があります。
2014年以前の情報ロイヤリティ(使用料)以外の情報、利子・配当金・賃貸収入・留学等の情報は留意する必要があります。

W-8フォームとは

米国に住んでいない外国人が米国の企業から支払いを受ける場合、何と30%もの源泉徴収税がかかります。
これを免税や減税にするのがW-8フォームです。一般的にW-8BENと呼ばれています。

Zazzleでデザイナーやアソシエイトになったら、必ず提出する必要があります。
何故ならこれを提出しないと報酬の支払いを受けられないからです。
Zazzleは米国企業なのです。

ちなみにRedbubble(レッドバブル)というPODサイトはオーストラリア企業なのでW-8BENは関係ありません。「W-8BENを提出してください」というメールも当然来ません。
日・豪租税条約ではロイヤリティに対して源泉地で5%が課税されます。Redbubbleは税金を徴収したり納付しないので、デザイナー自身が税金の報告や支払いの義務があるようです。もしRedbubbleで商品を販売しようとしているならオーストラリアの税務に精通したプロに相談されるのが良いかと思います。
GST, VAT and Taxes

米国源泉徴収税に関する用語

まず米国源泉徴収税に関する用語をご紹介します。この知識がないと以降の記事や他のサイトを見ても良く分からないと思います。

用語
IRSInternal Revenue Service)とはアメリカ合衆国内国歳入庁のことで、日本で言えば国税庁のようなところです。

TINとは、Taxpayer Identification Numberの略で、納税者番号のことです。
TINには、社会保障番号(SSN)、雇用者識別番号(EIN)、個人納税者識別番号(ITIN)などがあります。

ITINIndividual Taxpayer Identification Number)
連邦税務申告専用で社会保障番号(SSNSocial Security Number)の資格がない者の税務申告と支払い、会計処理などをするためのものです。
SSNの資格を持たない外国人、米国租税条約の条項の下で納税申告を提出する必要があるSSNに適格でない非居住の外国人が必要となるもので、あくまで個人用です。

EINEmployer ID Numbers)
連邦雇用者識別番号または連邦識別番号とも呼ばれるEIN(雇用者識別番号)は、納税者IDの目的でIRSによって企業に発行される固有の9桁の番号です。 

FTINForeign Taxpayer Identification Number):外国人納税者番号
米国以外の国が発行した納税者番号です。

フォームW-8BEN(Certificate of Foreign Status of Beneficial Owner for United States Tax Withholding and Reporting (Individuals):米国国税所得源泉徴収および報告(個人)の受益者の外国資格証明)

W-8BENは、米国において支払われる所得(利子、年金、使用料等)に関して、あなた(受益者)が米国以外に住んでいる外国人(非居住者)であることと、日米租税条約の恩恵を受けるための証明書です。 これは支払先(源泉徴収義務者)へ提出するもので、IRSに提出するものではありません。

フォームW-8BEN-E(Certificate of Status of Beneficial Owner for United States Tax Withholding and Reporting (Entities))
米国国税所得源泉徴収および報告(事業体)の受益者の外国資格証明

W-8BENが個人あるいはみなし事業体用であるのに対し、こちらは組織向けの申請書です。
個人事業主でも従業員を雇っている場合は、こちらを使用します。

フォーム1042-S(Foreign Person’s U.S. Source Income Subject to Withholding)
日本における源泉徴収証書のようなもので、源泉徴収義務者からIRSおよび支払いを受けたものに報告されます。
この書類は日本において確定申告する場合に必要となるようです。

フォームSS-4(Application for Employer Identification Number)
(雇用者、法人、パートナーシップ、トラスト、エステート、教会、政府機関、インディアンの部族組織、特定の個人、その他による使用)EINを取得するための申請書。

FATCAForeign Account Tax Compliance Act)
米国の外国口座税務コンプライアンス法の略称で、米国の納税義務者が外国の金融機関の口座を利用した税金逃れを防止するために制定された法律です。

日・米租税条約(正式名称:所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約)

米国と日本で二重に課税されるのを避けようという条約で、所得の種類によって免税または課税が軽減されます。
ロイヤリティ(使用料)は12条の1に規定されています。使用料は免税(0.0%)となります。

第十二条
1 一方の締約国内において生じ、他方の締約国の居住者が受益者である使用料に対しては、当該他方の締約国においてのみ租税を課することができる。

外務省の日・米租税条約

その他の用語:Recipient(受取人)、beneficial owner(受益者 ※ Google翻訳では「有益な所有者」と訳される)、withholding tax(源泉徴収税)、Sole proprietorship(個人事業主)、disregarded entity(みなし事業体 ※ Google翻訳:無視したエンティティ)

W-8BENの記入に必要なこと

EINの取得と書いてある記事は古い

W-8BENに関する古い記事にはEINが必要。EINを取得するためにはSS-4をIRSに電話やFAXで提出して申請する。電話やFAXで雇用者識別番号を知らせてくれるのでそれをW-8BENに記入して、支払い先に提出(FAXまたはオンライン)という手順が書かれています。
記事が書かれた当時、EINはITINに比べ簡単に取得できたため、それが使用されていました。

しかし新しいW-8BENにはEINを記入する場所がありません。代わってSSN か ITINまたは外国の納税者番号を記入するようになりました。
以前のW-8BENは個人・法人の両方で使用できましたが、FATCAが発行されたため、W-8BENは個人用、W-8BEN-Eは事業体用にと証明書が別れました。
元々EINは事業体向けのものだったため、W-8BENから外れてW-8BEN-Eで使用することになりました。

ITINの取得は面倒

では納税者番号は何を記入すればよいのでしょうか?
SSNは日本国居住の日本人は取ることができません。ITINは取得が恐ろしく大変です。ハードルが高いです。また申請から発行までは通常7週間かかるとのことです。準備期間を入れれば2ヶ月はかかるかもしれません。
どうしてもITINを取得したいなら取得代行会社に頼んだ方が良さそうです。

ITINの取得方法
  1. 米国から収入を得ている証明書、AmazonであればITINレターを取得すること。
  2. アメリカ大使館/領事館へ行ってパスポート認証すること。近くに大使館がない場合はIRSから認可を受けた行政書士にパスポート認証してもらう必要があります。
  3. フォームW-7を作成すること。
  4. 上記書類をIRSに郵送すること。

マイナンバーで良くない?

最後に外国の納税者番号ですが、日本ではマイナンバーのことです。
これを記入するのが一番お金も時間もかからず手っ取り早いです。

マイナンバー? 個人情報が漏洩したり、盗まれる可能性があるので嫌だ!、
ということもあろうかと思います。
また明確にマイナンバーを記入して良いというソースはネットを探してもありません。国税庁から使えないと言われたという記事もあります。
W-8BENは米国の書類なので、米国からの情報を得る必要があります。

筆者はIRSと米国企業の次の文章を基に、マイナンバーを記入して提出しました。

IRSサイトより(2018年10月現在)

Instructions for Form W-8BEN

To claim certain treaty benefits, you must complete line 5 by submitting an SSN or ITIN, or line 6 by providing a foreign tax identification number (foreign TIN).

意訳)租税条約の特典を請求するには、SSNまたはITINを5行目に、または6行目に外国人納税番号(外国のTIN)を記入しなければなりません。

ZazzleヘルプセンターのW-8フォームより(日本語版)(2018年10月現在)

米国と租税条約を結ぶ国に在住しています。それに応じた税率を受けるにはどの情報を記入すべきですか? (個人向けW-8 BEN フォームの場合)

(略)

次のうちの1つ、もしくは双方

– IRS発行による米国納税者番号(Individual Tax Identification Number、“ITIN”)
(https://www.irs.gov/individuals/general-itin-information)  
ITINについての詳細はこちらをご覧ください : (https://forum.zazzle.co.jp/news/action_required_international_designer_payment)

-お住まいの国より発行されている納税者番号

(以下略)

Kindle Direct Publishingヘルプサイトより(2018年10月現在)

Kindle Direct Publishing 税に関する情報要件

納税者番号(TIN)
源泉徴収税の軽減を求めて租税条約上の優遇措置を申請する米国以外の出版者は、納税者番号 (TIN) を提出する必要があります。米国の TIN (個人の場合は ITIN、個人以外の場合は EIN) をお持ちの方は、その番号を提出する必要があります。米国の TIN ではなく、居住国の税務機関から発行された納税者番号をお持ちの方は、租税条約上の優遇措置を申請する際にその番号を入力できます。

セキュリティに注意して送るべし

マイナンバーを記入するのは自己責任で、また申告書をメール添付で送る場合はSSLなどで暗号化されたメールで送るようにしてください。


ITINかマイナンバーを記入しなければ、30%の税がかかります。
納税者番号を記入しないで良いという記事も見かけられますが、記入しなければ30%課税されるだけです。IRSに申告して取り戻すのは容易ではないでしょう。
また日本国内の確定申告において外国税額控除が必要になる場合もあり面倒です。
確定申告に必要な1042-S書類は3月15日以降に届くようなので、確定申告に間に合いませんので翌年の申告となるのではと思います。

その他の情報

W-8BENの有効期限は署名日から3年後の12月31日までです。
提出後に住所や名前が変わった等の状況に変化があった場合には30日以内に新たに源泉徴収義務者等に提出するようにということです。
またIRSが支払いに影響する規定を変更した場合やW-8BENを改正した場合にも再提出の必要があるようです。

次のページでW-8BENの記入例を掲載しました。ご参考までに