七十二候(しちじゅうにこう)とは、古代中国で季節を表す方式のひとつです。冬至とか春分とかでお馴染みの二十四節気(にじゅうしせっき)をさらに約5日ずつの3つに分けた期間のことです。
散歩をしていると、季節の花々の咲き始めや終わり、鶯・カエルの鳴き声、稲の実りなどで季節を感じます。七十二候はそのような季節の移ろいを表したものと思います。中には田鼠化為鴽(もぐらがうずらになる)や腐草爲螢(腐った草が蒸れ蛍となる)、雀入水爲蛤(雀が海に入って蛤になる)などあり得ないものもあります。
国立国会図書館デジタルコレクションで見つけたのは七十二候印存という書籍で、明治の文人72名が自ら篆刻した各七十二候の名称の印影集です。印存とは印章を押捺あるいは印刷して本の体裁にしたものです。
なおこの七十二候は中国の暦を採用しているので、日本のそれとは異なります。また始まりは清明第一候 4月5日頃からとなっています。 これは新聞に掲載を始めた時期に合わせたためのようです。
七十二候の説明、篆刻家の名前の読み、プロフィール等はネットの情報から集めたものなので、正確でない場合があります。
国立国会図書館デジタルコレクションのパブリックドメインのデータを加工・使用しています。本来はグレースケールですが、印影を朱色に着色し、複写時の傾きの修正、ごみ取り、背景を白に飛ばして加工しています。
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